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2025年 03月 18日
3月になるとハクモクレンが白い花を咲かせます。写真は自宅近くの街路樹のハクモクレンです。
![]() ハクモクレンはフランス語では magnolia denudata といいます。 モクレンにはいろいろな種類があるそうです。中国原産のものとアメリカ大陸原産のものとがあるようです。 モクレンはフランス語では magnolia といいますが、この名前はフランス人 Pierre Magnol (1638-1715) に由来します。彼はモンペリエ生まれの医者で植物学者です。のちにモンペリエ植物園の園長にもなっています。世界で初めて植物の世界に「種・属」の概念を導入した人だそうです。(Wikipédia : Pierre Magnol) magnolia の発音は Le Petit Larousse では「マニョリア」というようです。ただ、イヴ・モンタンが歌う「異国の女」L'Étrangère (Louis Aragon の詩)では「マグノリア」と発音していました。 MH #
by georges2412
| 2025-03-18 08:39
| 海外の話題 フランスの話題 旅行の話
2025年 03月 16日
先日、ビストロで食事をした時、肉料理か魚料理かを選ぶとき、魚料理を選びました。
下の写真の料理です。メニューには「サワラ」と書いてありました。その下にフランス語で maguereau espagnol と書いてあってびっくりしました。maquereau は普通は「サバ」です。 ![]() ところが、この項目を日本語版にしてみると「マサバ」になります。 Wikipedia の日本語版で「サワラ」を調べると学名として scomberomorus niphonius となりました。厳密には maquereau espagnol とは違うようです。maquereau espagnole は大西洋に生息する魚です。サワラは黄海から日本近海に生息する魚です。 ただ、今回調べてみるまで「サワラ」が「サバ科」に属す魚であることには全く気付いていませんでした。 日本では魚については細かく分類されますが、ヨーロッパではそれほど厳密な区別がされているわけではありません。こんなところにも文化の違いが感じられます。 MH
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by georges2412
| 2025-03-16 08:51
| 海外の話題 フランスの話題 旅行の話
2025年 03月 12日
1995年の春、学生を引率してフランスに語学研修に行ったとき、現地の大学生との交流がありました。
そのとき、学校の建物の脇にあった花を見た一人の学生が、この花は日本と関係がある名前がついていますよと教えてくれました。 当時、花にはあまり関心がなく、その花を見てもピンときませんでした。 その時に言われた花の名前が cognassier du Japon であることははっきり覚えています。 仏和辞典で調べても cognassier では「マルメロ」と出ているだけです。植物に疎いため、「マルメロ」の花がどんなものかはわかりませんでした。 最近、花の写真を撮るようになって、どうやらこの花が「ボケ」の花のことだったのではないかと気がつきました。 Le Petit Larousse 2008 で確認したところ語義の説明と図版がありました。 ![]() ![]() Wikipédia で cognassier du Japon に掲載されている写真をみると Chaenomeles speciosa という学名の花のようです。 Le Petit Robert とか Le Lexis という言葉に特化した辞書には cognassier は出ていても cognassier du Japon はありません。 cognassier の方は果実 coing がジャムなどに利用されるようです。「マルメロ」はトルコなどが原産地とされています。「カリン」は中国が原産で花の色、果実の形が違うようです。 cognassier du Japon は果実を収穫することを目的とはせず、花を鑑賞するために栽培されているようです。 「ボケ」の花は、春先に鮮やかな赤い花を咲かせます。まだ周りが枯れ木の状態の時に咲くため目立ちます。 1995年当時は、学生の引率中で、日本の学生とフランスの学生との交流の場だったため、通訳をしていました。余裕がなく、この花の写真を撮って残しておかなかったのが心残りです。 MH #
by georges2412
| 2025-03-12 10:04
| 海外の話題 フランスの話題 旅行の話
2025年 03月 10日
『夜間飛行』はこの後、フランス語も単純過去 passé simple による過去の事実の客観的描写へと変化します。
フランス語では過去の描写に「複合過去 passé composé」と「単純過去」の二つがあります。 「複合」とは二つの単語が組み合わされているという意味です。助動詞と過去分詞の組み合わせです。 「単純」とは、動詞そのものが活用して過去を表現できるということから「複合」と比較して「単純:ということです。 使い方としては「単純過去」は客観的な記述による過去です。歴史的な出来事を表現する場合はこの「単純過去」になります。そのため、ほとんどが3人称です。 「複合過去」は話者の主観が伴う過去です。助動詞が現在形ということもあり、現在との繋がりを感じさせるものです。現在は日常的に使われる「過去」の表現です。 『夜間飛行』では冒頭部は直説法の半過去が使われていました。 冒頭の部分の後、1行空白があり次のような文が続きます。 « San Julian est en vue; nous atterrirons dans dix minutes. » 「サン・フリアンが視界に入ってきた。10分後に着陸する。」 この部分はある意味フランス語らしい表現ですね。être en vue は「視界にある」という意味の成句表現です。現在形です。「dans + 時の表現」は「〜後」となります。dans は普通は「〜の中に」ですから間違えやすい表現です。atterrir は「直陸する」という意味の語です。terre から作られた単語です。同じように作られているのが arriver です。rive は「岸」ですから元々は「着岸する」という意味だったのですが、より広く使われるようになり「到着する」という意味で使われるようになりました。ここでは未来形です。地名の San Julian はアルゼンチンの地名ですからスペイン語式に「サン・フリアン」です。 Le radio navigant passait la nouvelle à tous les postes de la ligne. 「通信士がこの知らせを飛行ルートのすべての通信局に送った。」 radio navigant は辞書では radionavigant として出ています。passer la nouvelle で「知らせを送る」ですが、ここでは半過去形です。「過去における現在、同時性」を示しています。ファビアンが通信士に伝えたことを通信士が無電で各地に伝えている様子がわかります。 Sur deux mille cinq cents kilomètres, du détroit de Magellan à Buenos Aires, des escales semblables s’échelonnaient; mais celle-ci s’ouvrait sur les frontières de la nuit comme, en Afrique sur le mystère, la dernière bourgade soumise. 「マゼラン海峡からブエノスアイレスまでの2500キロに、同じような寄港地が間隔を置いてあるのだが、このサン・フリアンの寄港地は夜の最前線に向けて開いていた。アフリカでの神秘に向けて開かれている最後の従属部落のように。」celle-ci はこの語の前にある女性名詞を受けています。ここでは escale「寄港地」です。この時代(1930年代)、アフリカにはまだ未知の場所がたくさんありました。ヨーロッパ人がまだ足を踏み入れていない地域のことを mystère「神秘」という言葉で表現しています。bourgade soumise は「すでにヨーロッパの支配下に入った」という意味でしょうか。この部分は半過去形です。 Le radio passa un papier au pilote : 「通信士はメモを操縦士に渡した。」ここで時制は単純過去になります。前の文は当時の状況を描いているため半過去です。そのあとお「:」はメモに書かれた具体的な内容です。 « Il y a tant d’orages que les décharges remplissent mes écouteurs. Coucherez-vous à San Julian ? » 「嵐がたくさんあって放電のガリガリという音がレシーバーからいっぱい聞こえてきます。サン・フリアンで泊まりますか?」 tant 〜 que で「たくさんの〜で・・・」という意味です。décharge は「負担の軽減」という意味が元々ありますが、ここでは電気用語での「放電」です。「放電がレシーバーを満たす」では良くわかりません。昔のラジオではコンデンサーが劣化してくると「ガリガリ」という雑音が出ます。そこで「ガリガリという音」を付け加えました。フランス語では擬音語が多くないのですが、日本語は擬音語の多い言語です。日本語にする場合は擬音語を補った方がわかりやすくなります。 Fabien sourit : le ciel était calme comme un aquarium et toutes les escales, devant eux, leur signalaient : « Ciel pur, vent nul. » 「ファビアンは微笑んだ。空は水槽のように静かだ。自分たちの前にあるすべての寄港地はこう言っているようだ。「快晴、無風」と」 sourit は sourire の単純過去です。その後の動詞は半過去です。情景の描写です。aquarium は「金魚鉢」という意味もありますが、もう少し規模の大きな「水槽」と考えることができます。風邪の影響もなく水面が穏やかなことを表現しています。 Il répondit : 「彼は答えた」 ここも単純過去です。「:」の後は彼の具体的な発言です。 « Continuerons. » 「先へ進もう」未来形の1人称複数の命令形です。 Mais le radio pensait que des orages s’étaient installés quelque part, comme des vers s’installaient dans un fruit; la nuit serait belle et pourtant gâtée : il lui répugnait d’entrer dans cette ombre prête à pourrir. 「しかし通信士は嵐がどこかに潜んでいるのではないかと考えていた。果物の中に潜んでいる虫のように。夜は綺麗かもしれない、それでも傷んでいるかもしれない。彼は、腐りそうなこの闇の中に入り込むことに嫌悪感を感じていた。」 最初の文は半過去です。主語の le radio は radio navigant のことです。「;」の後は条件法です。ある条件があれば起こる可能性のあることを表現するときに使います。ここでは条件文は示されていません。その後「:」は「そのように考えると」という言葉を補うといいかもしれません。répugner はここでは非人称表現です。この動詞は非人称でない場合も主語は多くは「人」ではなく「物」になります。意味上の主語は de 〜になります。日本語では間接目的語の lui を主語として考える方がこなれた表現になります。 この部分、堀口大學は下のように訳しています。 「「サン・ジュリアン視界にあり。本機は10分以内に着陸す」 機上の無電技師はこの報知を、沿線の各局に発信した。 南米大陸の南端マジェラン海峡からブエノス・アイレスに至る、2500キロメートルの沿線に、同じような飛行場は数多く並んでいるのだが、このサン・ジュリアンの飛行場は、昼と夜との国境に位していた。いわばアフリカ内地における最前線の帰順部落のようなもので、ここから先は、暗黒な神秘の世界になるのだ。 後席にいる無電技師が、操縦士に紙片を渡した。 ――雷鳴はなはだしく、レシーバーは空電に満つ。飛行を中止してサン・ジュリアンに一泊してはいかが?」 ファビアンは微笑した。見はるかしたところ、空はプールの水のように平静だった、彼らの前途の飛行場からは、「快晴、無風」を報じてきていた。彼が答えた、 ――続航しよう」 無電技師は思った、果実の中に虫がひそむように、雷雨がどこかにひそんでいるのだと、だから今夜は、見かけはこんなに立派でも、実はいたんでいるはずだと。いまにも腐ろうとしている夜という名のこの暗い影の中へ飛び込んで行くのが、彼には気味悪かった。」 フランス語で読むとさまざまなニュアンスが伝わってきます。ただ、それを翻訳して日本語にするのは至難の業です。 MH #
by georges2412
| 2025-03-10 12:12
| 海外の話題 フランスの話題 旅行の話
2025年 03月 05日
『夜間飛行』冒頭部の続きです。 Il eût pu croire aussi, dans ce calme, faire une lente promenade, presque comme un berger. Les bergers de Patagonie vont, sans se presser, d’un troupeau à l’autre : il allait d’une ville à l’autre, il était le berger des petites villes. Toutes les deux heures, il en rencontrait qui venaient voir au bord des fleuves ou qui broutaient leur plaine. 最初の文は接続法の大過去です。これは条件法過去の第2形とも岩rフェルもので、過去における非現実なことを表しています。「彼は信じることができたのかもしれない」という意味です。dans ce calme「この静けさの中で」、faire une lente promenade では lente の位置に注意しておきましょう。この形容詞は普通は名詞の後ろに置かれます。ここでは名詞の前にあります。この場合は意味の強調です。「ゆっくりとした散歩をする」、presque comme un berger「あたかも羊飼いのように」。全体としては「羊飼いのようにゆっくりとした散歩をしているかのように思うこともできたかもしれない」。lente を具体的に説明しているのが次の文です。Les bergers de Patagonie「パタゴニアの羊飼いたちは」sans se presser「急ぐこともなく」d'un troupeau à l'autre「一つの群から別の群へと」vont「行きます」。その後には「:」です。具体的なことが示されます。ここでは飛行士ファビアンのことです。il allait d'une ville à l'autre「彼は一つの都市から別の都市へと行きます。彼は小都市の羊飼いなのだ」。ここでは時制は直説法半過去です。過去における繰り返される行為です。Toutes les deux heures「2時間ごとに」、il en rencontrait「彼は都市に出会います」、en は中世代名詞です。以下の関係詞節の動詞が複数形ですから ville そして troupeau を示しています。関係代名詞で繋がっていきます。qui venaient voir au bord des fleuves「川沿いにやってくる」、ou qui broutaient leur plaine「あるいは平原に草をはみにくる」。この内容からは en は「羊の群れ」と考えられます。飛行士と羊飼いを対比させながら描いています。 堀口大學の訳では以下のようになります。 「この静けさの中にあって、彼は自分が、牧人のような、静かな散歩をしているのだと思うこともできたはずだ。パタゴニアの牧人たちは、悠々と、一つの羊群から他の羊群へと見回って歩くのだが、空の散歩者・彼ファビアンは、一つの市から他の市へと行くのだから、いわば小さな市市の牧人だ。たいてい2時間おきに、彼は、大河の岸べへ下り立って水を飲んだり、平野の牧草を食べたりしている市々に出会うのだった。 Quelquefois, après cent kilomètres de steppes plus inhabitées que la mer, il croisait une ferme perdue, et qui semblait emporter en arrière, dans une houle de prairies, sa charge de vies humaines, alors il saluait des ailes ce navire. 「時々、海よりも人気のないステップ地帯を100キロ飛んだ後に、彼は迷子になったような農家とすれ違うこともあった」。perdu には「迷子になった」という意味もありますが、「人里離れて」という意味もあります。emporter qc en arrière 「〜を後方へ運び去る」houle は「うねり」prairie は「草原」、sa charge de vies humaines 「人間の生活の負荷」、charge は「荷物」という意味もありますが、「扶養」という意味もあります。この関係詞の主語は ferme です。「農家」という物理的存在が「人間生活」という抽象的な「荷物」を背負っているのです。そして、飛行機から見ると「農家」は後ろに下がっていくように見えます。それが sembler で示されています。alors 「その時」「彼は飛行機の翼で挨拶をする」。navire は「船舶」です。ここでは平原を海原に見立てているのでポツンとある農家を船に喩えています。文を読み進めるのと同じ感覚で情景が次々と出てきます。最初は緑豊かな「ステップ」、次に「海」、そしてポツンとある一軒の「農家」・・・、そして最後に飛行機の「翼」と「船」。大草原を海に喩えて、飛行機の飛んでいく様子を描いています。比喩的で詩的な表現が多いので、読解という点では難易度が高いところです。 堀口大學の訳では以下のようになります。 「ときどき、海の上よりなおいっそう人影まばらな草原を、100キロメートルも過ぎた所に、ぽっつりと、迷子のような農家が一軒立っているのに行きあった。彼がその機の翼で一礼して行き過ぎようとすると、この船とも見える一軒家は、牧原のうねりのなかに、人間の積み荷を乗せて、後方へと走り去るらしかった。」 MH #
by georges2412
| 2025-03-05 11:23
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