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2009年 07月 13日
本物の中華料理はどこに行けば食べることができるか。
北京で食べる料理も、西域の西寧で食べるものも、ましてや、台北やパリで食べる 中華料理も中華料理だ。 中華料理には調理方法の基本、食材、そして料理に合うお酒やお茶が無くてはなら ない。 もちろんそうした料理を好んで食す人々がいて成り立つものだ。 子供のころからそうした料理の洗礼を受けている人たちは、概ね好んで食べるように なる。 それはおそらくアジア人と言えるだろう。 アジアと言っても東南アジア一帯だ。 日本料理とフランス料理が、相互にそれぞれの特徴やその新奇性を取り合って、そ の料理に影響を与え合っているように、中華料理の世界にもそのような部分が見えて いる。 ただ、中華料理についてはその食材や調理方法は相当保守的であるようだ。 では何が変化しているのかと少し食べ歩くと、それは食事の提供の仕方に変化を見る ことができる。 中華料理は一卓8名から10名くらいを基本にして、次々と各料理を大皿に持ってきて 小皿に取り分け合いながら食べる。 ところが少人数の時には当然料理の数が減ってくる。 2人や4人に、8人や10人 のような多くの料理のを出すことはできない。 食す方もそんなに食べ続けることもできないから、当然 料理の数は減る。 そうなると同じ料金を払っても、人数が少なければ、少ない種類の料理しか食べられ ないことになる。 ここで西洋料理の合理性が顔を出す。 つまり、提供しようとする料理の内容や数は減らさず、人数に対して一皿ずつ食べさ せてしまう。 つまりフランス料理のように、料理がムニュ(コース料理)のようになって、多くの種類 を食べられるようにする。 もっともこうした中華料理も、フランスやスペインの有名レストランで行われる、デギュ スタシオンのようになってきている。 しかしこうした流れは西洋料理に慣れた私たちには、当然ながらこちらの方が気持ち の中でも納まりやすい。 こうした傾向は、極めて西洋化し、機能的・合理的であることを追及する香港には特 に強い。 香港返還の1997年以前は、今からすると考えられないくらい香港旅行が多かった。 つまり旅行客が多かった、ということだが、私もその頃の旅行エージェントのご他聞に 漏れず、度々香港旅行を構成したり、添乗をしたりした。 九龍側のネーザン通りにハイアット・リージェンシー・香港というホテルがあった。 昨年はその場所が更地になっていたが、先週行ったら、ガラス壁面の巨大なビルが まもなく竣工するところだ。 ここのホテル中華レストランの料理長は、周中と言う人だった。 もちろん今も健在で、自分の店を持っているが、ここの料理がすでに「一人用主義」 だった。 覚えている方もいると思うが、「酔っ払い海老の湯通し」「亀の形のマンゴ プリン」、お酒もお茶も中国の上質のものを出していた。 1990年代にはすでに、中華の西洋料理提供方法が進んでいた。 そこで先週、フォーシーズンスホテル香港の中華レストランに足を運んでみたのだ。 ミシュラン香港の三ツ星に唯一輝く店だ。 そして料理の内容は中華料理の基本に極めて忠実だ。 だだその供され方が全く西洋式だ。 西洋人も多く来るフォーシーズンスホテル内 のレストランなら当然かもしれないが、サービスも素晴らしいが、そして、極めつけ は、パリ・マドレーヌ寺院の角の、アラン・サンドランスのごとく、料理毎にその料理 にマリアージュするワインを、一グラスづつ持ってくる。 ワインの銘柄は世界中に広がる。 チリ、カルフォルニア、オーストラリア。 こうしてワインと共に食事をすることは現代の傾向とは言え、フランス有名レストラン を範とする。 日本料理には無理に天ぷらにワインを合わせようとする向きもあるが、全く合わない。 その点中華料理はこうしたことからも普遍的と言える。 西洋人、あるいは西洋料理に慣れ親しんでしまった日本人にも、香港の最新の 料理屋は、中国料理の伝統的食材、調理法は、頑なまでに守っている。 本物の中華はどこに行けば食べることができるか。 それはつまり、伝統的な調理法と食材、それを食べようとする人がいるところには どこにでも本物の中華料理があると言える。
by georges2412
| 2009-07-13 20:59
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