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2006年 12月 13日
かつて暮らしていた所は、17区ポルト・ド・シャンペレでした。
静かな高級住宅街。 そのアパルトマンは1階の鉄の格子の入ったガラスの玄関の扉も重く、右手のコードも半年毎に変わり、入ると右手にコンシエルジュの部屋がありました。 そしてさらに内側のもうひとつの木製の枠のガラスの扉があり、これにもコードを押してから入るという念の入れよう。 もちろん外と内のコードは違い、まだ若かった私は当然ながら二つともすぐ暗記することができました。 エレベーターはやっと二人が入れるスペースで、木製の扉に金網が張ってあり、もちろん透けて見える箱に乗るものです。 動きも緩慢で、日本で慣れきった高速のエレベーターとは大きく違い、ノスタルジックな少し前のフランス映画に出てくるまさにあのエレベーターでした。 エレベーターの中の電灯は、さすがに途中で消えることはなく、降りて1分少々で自然に消えるものでした。 私が暮らしたアパルトマンの部屋は2階にあり、エレベーターを使う必要はなかったのです。 1階の内側の扉を入るとすぐ左手に灯りスイッチがあり、それを押すと、2階の部屋の扉を開けるまではもう一度押すことも無く鍵を回して入ることができました。 扉の内側にはカーテンのような濃い緑り色の布地がゆったりと張ってあり、入ったはなから落ち着いた静けさを感じました。 廊下というべきか長細い部屋というべきか、両側にガラス棚がおいてあり、その中には銀製品や古い陶器の器が並べてありました。 左の奥の部屋とその隣部屋は突き抜けていて、壁一面の書斎だなと机、向こう側の部屋には中国式の天蓋があるベッドがありました。 これは部屋の装飾として使っていたのですが、実際にはお客さんがくると、ここで寝起きをしてもらったものです。 私も時々その上で寝ることがありました。 調度としての意味合いもあったためか、寝室とは思えない不思議な空間でした。 この部屋の窓辺に椅子を置き、真ん中にまるい小さな台を置いて、ゆっくりコーヒーを飲むのが楽しみでした。 土曜日の夕方には、お茶を飲むのを止めて、アペリティフを飲むのが楽しみでした。 好きだった桃のリキュールを、小さめのグラスに注ぎ、ゆっくりと2杯ほど飲むと、いつの間にか日もとっぷり暮れて、8時前には予約したレストランへフラフラと出かけたものでした。
by georges2412
| 2006-12-13 21:53
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