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2024年 03月 07日
Debussy の音楽がどうして好きになったのかはよくわからないが、決定的だったのは多分1968年のパイヤール室内管弦楽団の名古屋公演だったような気がする。
当時、パイヤール Jean-François Paillard といえばバロック音楽というイメージだったのだが、名古屋公演では不思議なことにバロックの名曲はなく、 近代の音楽が中心だった。その中にDebussy の曲があった。 初めて聞く曲で「6つの古代碑銘」Six épigraphes antiques だった。演奏会の後で、レコードショップに行き、この曲が収められたレコードを購入した。コンサートを聴いてレコードを買ったのはこの時が初めてだった。このレコードには他に「小組曲」と「神聖な舞曲と世俗的な舞曲」という Debussy の曲としてはマイナーなものばかりが収められていた。 その頃、これもなぜか、クリュイタンス Cluytens の指揮した「ペレアスとメリザンド」Pélleas et Mélisande も手に入れている。それまで馴染んでいた音楽とは違い、また現代音楽とも違う不思議な音楽だった印象がある。 当時のレコードはすでに処分して手元にはないが、CDになったものを新たに手にいれ、時々聴いている。もっとも「ペレアス」の方は長大なオペラなので聞くことは滅多にない。 1970年代になると当時デビューしたばかりのミシェル・ベロフ Michel Béroff の演奏する「前奏曲集」のレコードも発売され、手に入れた。中でも第1巻の第10曲「沈める寺」La cathédrale engloutie がお気に入りで、今でもよく聴く。高音の研ぎ澄まされた音が独特で、鐘の音を感じる。この演奏に慣れてしまったので、他の演奏を聴くと何か物足りない。 最近、青柳いづみこ氏の本を読んでいたら、この曲の楽譜はカテドラルを感じさせるようなものになっていると書かれていた。手元にある楽譜を見るとそんな感じがしてくるから不思議だ。
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by georges2412
| 2024-03-07 08:03
| 海外の話題 フランスの話題 旅行の話
2024年 03月 05日
フランス語を学ぶとき、形容詞の語順について最初はまごつきます。
日本語や英語は形容詞+名詞の語順です。 フランス語は名詞+形容詞です。 例えば「ボジョレ・ヌーヴォー」Beaujolais nouveau の場合、「ボジョレ」Beaujolais は名詞、「ヌーヴォー」nouveau は形容詞です。 フランス語でも形容詞+名詞の組み合わせになるものもあります。 「グランプリ」grand prix の場合、「グラン」grand は形容詞、「プリ」prix は名詞です。 どこが違うのでしょうか。 前に置かれる形容詞の場合、この形容詞の意味が重要な要素とはなっていません。 例えば「グラン」を他の言葉に置き換えることはほとんどありません。「グランプリ」で一体となって意味を構成します。 「娘さん、お嬢さん」のフランス語 jeune fille でも同じことが言えます。形容詞と名詞が一体となって意味を構成します。 fille には親子関係としての「娘」という意味もあります。この場合は jeune という形容詞はつきません。 このように、前に置かれる形容詞には多くの場合、「あたりまえ」と思えるものが多いようです。 形容詞の意味をはっきり明示したい場合は、このような形容詞でも名詞の後ろに置かれます。 形容詞が後ろに置かれることで韻文を作る場合にはとても便利です。 日本語は文末に動詞がくるため、どうやっても文末は同じようなものになってしまいます。 それを避けるために詩を作る場合は「体言止め」という方法を使います。 フランス語は動詞は主語の後に置かれ、動詞の後に目的語となる名詞が置かれることが普通です。 名詞の後に形容詞が置かれることで、形容詞が文末に置かれることが多くなります。 印象に残る単語を最後に持ってくることによってより効果的な表現が可能になるとも言えます。 フランス語の詩を原文で読む場合や、シャンソンを聞くときに、こんなことに注目してみても面白いですよ。 MH #
by georges2412
| 2024-03-05 08:22
| 海外の話題 フランスの話題 旅行の話
2024年 02月 29日
「赤ずきんちゃん」の物語は「グリム童話」の中の作品として日本では知られています。 「赤ずきんちゃん」をネットで調べてみるとこんなことが出てきます。グリム兄弟 les frères Grimm は19世紀初めに活躍したドイツの人ですが、17世紀末の1697年にフランスでペロー Charles Perrault という人がこのお話を出版しています。本として最初に出たのはフランスの『ペロー童話集』でした。 ペローの「赤ずきんちゃん」Le Petit chaperon rouge を読んでみると驚くべきことがわかります。ペローの童話では赤ずきんちゃんは食べられたまま終わってしまうのです。猟師は出てきません。最後に教訓がついています。ペローの童話集の読者対象は宮廷サロンの女性たちでした。そのため、もともとの伝承民話にあった残酷な場面は削除し、すっきりとした形になったようです。 グリム兄弟が1813年にドイツで童話集を出版する少し前の1800年、ルードヴィッヒ・ティーク Ludwig Tieck という劇作家がお芝居にしています。この劇の中には猟師が出てきます。ただし、猟師はオオカミを撃つだけで赤ずきんちゃんを救出することはありません。 グリム兄弟の「赤ずきんちゃん」はみなさんの知っているものです。猟師がオオカミのお腹から赤ずきんちゃんとおばあさんを救い出します。 グリム兄弟はドイツの昔話を農家の老婆から聞き取り、それを本にしたと言われています。しかし最近の研究ではグリム兄弟はペローの童話集をもとにして自分たちで手を加えた、ということになっています。 さて、グリム兄弟とはどんな人物だったのでしょう。二人は有名なゲルマン語学者です。そして最初のドイツ語辞典の著者(完成は1961年)でもあります。ドイツという国のあるあたりは昔は神聖ローマ帝国と呼ばれていたところでした。国というよりは諸侯が支配する小さな国の集合体のようなところがありました。ウイーンを中心とするオーストリアのハプスブルグ家が神聖ローマ帝国の中では最も力がありました。 今のドイツの中に18世紀にはプロイセンという国家が台頭してきます。フランス革命やナポレオンの登場によってヨーロッパ社会が大きく変化を始める頃、ドイツは神聖ローマ帝国という支配下から離れます。そして神聖ローマ帝国も1806年に消滅します。このような動きの中でドイツ連邦が誕生します。フランスやイギリスに遅れて国家統一への道を歩み始めた時、諸侯の元で力をつけていた教養ある市民階級の人たちが中心となって新たなドイツ文化を作ろうとしていきます。 フランスが、17世紀に、国力を高めるために、最初に言語の問題から着手したように、ドイツでもドイツ語の規範を作ることが求められました。その中心人物がグリム兄弟だったのです。17世紀のフランスが演劇を利用して言語を統一していったように、ドイツは「グリム童話」によってドイツ人のあるべき家庭像を提示していくことになります。このような方針のもと、グリム兄弟は昔話に手を加えていきました。 それにしても「赤ずきんちゃん」のお話は不思議なところがいっぱいあります。オオカミは、赤ずきんちゃんに出会った時に食べればいいものを、どうしてあんなに面倒な回り道をして、おいしくもないであろうおばあさんを先に食べたのか? とか、おばあさんに変装するためにはおばあさんの服(寝巻き)を着なければならないのに、おばあさんを丸ごと食べてしまったのでは着替えるための服がありません。おばあさんの服を脱がせたのなら、おばあさんが救い出された時には裸だったのだろうか? などなど・・・ もっともそんなことを考えていたのではお話にはなりません! MH #
by georges2412
| 2024-02-29 09:08
| 海外の話題 フランスの話題 旅行の話
2024年 02月 26日
légende は「伝説」として、さらに英語の読み方をそのまま使って「レジェンド」としても使われています。
この単語を仏和辞典で調べてみると、 1 伝説、言い伝え。 2 (メダル・貨幣などの)銘。 3 (挿絵などの)説明文、キャプション。(図表・地図などの)凡例。 4 (カトリックで朝課に読誦する)聖人伝 といった語義が書かれています。 この中で3の語義は日本語では他とは異質な感じがします。 フランス語ではかなりよく使われています。図版の多い本や地図をみていると図版の下や地図の片隅に légende という言葉の下に説明文や記号が書かれていることがあります。ただ、実際は légende という語が書かれていないことの方が多いようです。 よく引用する Niveau 1 という外国人向けのフランス語辞典のイラストには巻末にそれぞれの単語に対応するイラストの légende がまとめて掲載されています。一例として espoir の項目を見てみましょう。 #
by georges2412
| 2024-02-26 09:36
| 海外の話題 フランスの話題 旅行の話
2024年 02月 24日
「エチケット」といえば、「日常生活や社交上の礼儀や作法」のことですね。辞書には語源はフランス語と書かれています。
フランス語の辞書で調べてみると最初に出てくる語義は「名札、値札、荷札、ラベル」とあります。日本語の意味とは全く違います。お店で服を買うときに「サイズ、材質、値段」などが書かれたラベルを確認しますが、その「ラベル」のことをフランス語では étiquette と言います。ワインのラベルも étiquette です。日常的によく使う言葉です。 語義の2番目に日本語でよく使われる「(宮廷・公式の場での)儀礼、礼儀作法、エチケット」とあります。かなり限定された意味で、日本語でよく使う意味での「エチケット」は manières(複数形)の方が相応しいようです。 この単語は Petit Robert によると1549年に最初に使われています。その時の意味は「訴訟当事者、裁判官の名前を記し訴訟袋に貼り付けた札」のことでした。 1580年には、今の「名札、値札、ラベルなど、品物の特性、内容物、値段、送り先、所有者などを示すために使われた」とあります。 この単語の語源はラテン語ではなく古フランス語(といってもピカルディー語ですが)の estiquier になります。 フランス語で es- で始まる語はちょっとクセがあって、多くの場合は、もともと s- で始まる語が、フランス人にとって発音しにくいことから es- にしたという経緯があります。 そこでもう少し調べてみるとゲルマン語の系統になる古フランク語の stikkan「突き刺す」という言葉まで遡ることができます。この語は英語では stick になります。 というわけで、フランス語の étiquette と英語の stick が同じ語源を持つことになります。étiquette が「情報が書かれた紙や布を品物に刺したもの」というわけですから、stick と関連があることになります。 ところで、「礼儀作法」の意味は、フランス語から英語に入り、その英語 etiquette が日本語になったというわけです。「新グローバル英和辞典」には「礼式の次第を小さな札にメモしたことからか」と書かれています。 さらに付け加えるとこの etiquette から ticket が派生します。そしてこの英語はフランス語にも逆輸入されて今でもバスや地下鉄の「切符」という意味で日常的に使われています。(もっとも最近は「切符」の利用は少なくなってしまいましたが) MH
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by georges2412
| 2024-02-24 08:22
| 海外の話題 フランスの話題 旅行の話
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